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【本】カヤネズミの本 [■図鑑]

★「カヤネズミの本」
畠 佐代子・著
世界思想社(2014年2月発行)

☆出版社の新刊紹介ページ(amazonへのリンクあり)
http://www.sekaishisosha.co.jp/cgi-bin/search.cgi?mode=display&style=full&code=1613

☆著者の展開する「日本カヤネズミ・ネットワーク」
http://kayanet-japan.com/

☆カヤネズミの生態を写真やデータでまとめあげています。
見たことの無いかたでも,この著書の情報を頼りにすればカヤネズミに出会える…という期待がわいてきます。
また,個体数が少なくなってきたカヤネズミをどのように見守っていけばいいのか,ということも書かれています。飼育することを推奨するのではなく,環境を整えていくことが大切であることを,著者の経験から実感させてもらえます。

☆カヤネズミという存在を本で知った20年ほど前から,「一度でいいからフィールドで出会ってみたい」と思っていました。
しかし,カヤネズミは小さいうえに,人目にさらされないように隠れて生きているというので,「出会えないかも」と諦めてもいました。

これがカヤネズミ? という生き物に出会ったのは,5-6年ほど前,いつもの雑木林で,でした。近くには,アシなどが生い茂る放棄水田を含めて,昔ながらの「はさがけ」(刈り取った稲を乾燥させる干し場を,竹や丸太で作る)もする小規模な水田のある,谷津田地域があります。
私のフィールド歩きにつきあっていた相棒犬が,何かに反応し,追いかけました。小動物には友好的な相棒犬でしたが,相手を怖がらせないようにすぐに呼び戻し,私の横につかせ,小動物が逃げた(と思われる)方をじっくり見ると,クヌギの大木にしがみついてる小さな小さなネズミがいました。
静かにゆっくりと近づき,50cmほどの距離で観察したところ,ネズミはクヌギの幹に垂直状態でしがみついたまま,ほとんど動かず,しかし,激しく動悸しているのがわかりました。

かわいそうなので,そのまま静かに現場を離れ,「カヤネズミじゃないかもしれないけど,うれしい!」と,相棒犬に感謝(と,ネズミを怖がらせてしまったのでネズミに陳謝)しました。

「カヤネズミの本」を読み,カヤネズミのいそうなフィールドで,巣を探しながらそーっとカヤネズミ観察をしたいと思いました。
〈了〉