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ツブラジイ:果実 [▲樹木]

※ツブラジイは千葉県内に自生個体が確認されていません。

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【撮影:2015年11月25日】
25 Nov. 2015

Castanopsis cuspidata
Pasania cuspidata -->synonym

Glans

ツブラジイ(別名:コジイ)の果実。
ツブラジイは,開花の翌年に果実が成熟する,翌年結果の樹木です。

☆ツブラジイは関東周辺が分布域ではありません。
撮影したツブラジイの果実は,神奈川県に植栽されていた個体のものです。

☆関東には自生が無いツブラジイですが,神奈川県に植栽されていることを植物仲間から伝え聞き,観察に行きました。
以前は学名も混同されていたスダジイ("Castanopsis cuspidata" は現在スダジイのsynonymにもなっている)との区別がわからなかったのですが,果実も葉も違いました。

☆スダジイ同様,殻斗(かくと)は堅果(けんか)全体を覆っていますが,果実が成熟して殻斗が割れてくると,スダジイほど堅果を覆う様相ではなく,堅果全体がむき出しになっていました。

☆この果実は,前年の春に開花したものが結実したものです(翌年結果)。

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【撮影:2015年11月25日】
25 Nov. 2015

Castanopsis cuspidata
Pasania cuspidata -->synonym

Glans

☆画像1枚目:殻斗
未熟な果実では,殻斗が堅果をすっぽり覆っています。
熟すにつれて3裂して堅果がむき出しになります(画像2-3枚目参照)。

☆画像2枚目:堅果の先端。
スダジイ同様,ミニどんぐりが付いているような,花被の名残があります。

☆画像3枚目:果穂の先端付近の果実
かなり小さな果実です。
先端付近で無くても,このように小さな果実が果穂にたくさん付いていました。

【参考】
スダジイ(左)とツブラジイ(右)の果実の大きさ・形状比較
_DSC6479-88.jpg

☆大きさが絶対的に違うことと,ツブラジイの果実は全体的に丸い形状で,スダジイの果実は三角すい形で長めの形状です。
また,私が観察した範囲では,ツブラジイの果実は黒く熟しているようですが,スダジイは熟しても薄い黄土色のままのようです。

★参考書籍
「どんぐりの図鑑」北川尚史・伊藤ふくお 著(トンボ出版)2800円(+税)
↓トンボ出版通販部 環境と自然の本リスト(上から15番目くらいにあります)
http://www.tombow-shuppan.co.jp/kankyo.htm

*トンボ出版は2022年12月に廃業となったそうです。
「どんぐりの図鑑」は絶版となり,中古本をamazon他,オンライン中古書店で入手可能なようです。

★本ブログにあるスダジイの記事(果実比較の参照記事)★
スダジイ:果実
https://trees-wild-flowers.blog.so-net.ne.jp/2017-01-30

〈了〉


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