イヌザンショウ：果実-01

【2010年11月02日】2 Nov. 2010
Zanthoxylum schinifolium
Fagara mantchurica-->synonym

Fruits

千葉では比較的多い樹種です。
同じく自生が多いサンショウ（Zanthoxylum piperitum）とは以下の相違点があります。
●枝につくトゲ：互生（イヌザンショウ）＜＜＞＞対生（サンショウ）
●葉などの香り：さわやかではない（イヌザンショウ）＜＜＞＞さわやかな香り（サンショウ）
●開花時期：夏から秋（イヌザンショウ）＜＜＞＞春（サンショウ）
●果皮の色：褐色（イヌザンショウ）＜＜＞＞赤系（サンショウ）

☆千葉の里山にイヌザンショウが多いことを知った知人（都内在住）が，大学での「イヌザンショウの実から抽出した油脂を燃料にする」実験に使いたいということで，この果実を集めて送りました。20年ほど前のことです。
わずかに抽出できた油脂で，無事に灯明を見ることができたそうです（ほのかに香りも感じられた…とか）。
石油やガスが今のように流通していなかった時代は本当にイヌザンショウの実を活用していたのだと驚いたものです。

☆イヌザンショウとサンショウの見分け方はトゲの付き方です。
イヌザンショウのトゲが互生に付いていることを，「犬が歩くように左右の足が互い違い」というイメージで覚えます。
あとは，葉をちょっとだけちぎって匂いを嗅ぐ判別もできますが，たまに，あまり香らないサンショウもあるので，やはりトゲの付き方を見るのが一番よいと思います。

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〈了〉

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